制度・報酬改定
2027年度の障害福祉報酬改定へ|生活介護・施設入所支援で押さえたい論点
2027年度の障害福祉報酬改定に向けた、生活介護・施設入所支援などの検討論点と、事業所が今から取り組める準備を整理します。
本記事は、2027年度の障害福祉報酬改定などに向けた検討内容を紹介するものです。本記事で紹介する報酬・基準の見直しは検討段階であり、具体的な単位数・算定要件・適用日などは今後の取りまとめを確認する必要があります。
※2026年10月23日時点の情報です。
2026年10月22日、厚生労働省の報酬改定検討チームで、施設入所支援や生活介護などの報酬・基準に関する論点が示されました。今回は、事業所の運営に関わるポイントと、今から取り組める準備を整理します。
施設入所支援:暮らしの環境と地域移行への支援
施設入所支援では、居室の形態に応じた評価、外部の日中活動先との情報共有、地域移行等意向確認未実施減算の見直しが論点になっています。
また、入所者がグループホームを体験利用する際に、施設職員が行う事業所間の調整や定期的な訪問、相談支援を報酬上評価する方向も示されています。
事業所として確認したいのは、本人が希望する暮らしと、それを支える日々の取り組みが記録から分かるかどうかです。
「本人の希望をいつ、どのように確認したか」「体験利用に向けて何を調整したか」「利用後にどのような変化があったか」。こうした情報を整理しておくと、関係者間で支援方針を共有しやすくなります。
グループホーム側でも、受け入れ前に必要な情報や、体験利用中の連絡方法を施設側と確認しておくことが、円滑な連携につながります。
生活介護:事業所規模と医療的ケアへの対応
生活介護では、大規模事業所の定員区分の細分化に加え、常勤看護職員等配置加算の見直し、医療的ケアが必要な利用者への欠席時対応加算の拡充が論点に挙がっています。
運営面では、定員や利用人数だけでなく、実際の支援にどれだけの人員や時間を要しているかを把握しておきたいところです。
例えば、欠席時の対応には、家族への連絡、健康状態の確認、医療機関との調整、利用再開に向けた準備などがあります。連絡の有無に加え、確認した内容と対応を記録しておくことで、支援の継続にも役立ちます。
看護職員の配置状況と利用者の医療的ケアの内容を整理することも、今後の人員計画や収支への影響を考える材料になります。
人口減少地域でサービスを維持するための議論
10月20日の社会保障審議会障害者部会では、中山間・人口減少地域における「特定地域」の考え方が取り上げられました。地域で必要な障害福祉サービスを維持するための仕組みが議題となっています。
地域の事業所にとっては、人材確保の難しさや送迎距離、近隣のサービス提供状況など、自事業所が抱える課題を具体的に説明できることが大切です。日々の運営で生じている負担を整理しておけば、自治体や関係機関との相談にも活用できます。
今からの準備は、支援の実態を整理すること
改定に向けた準備として、まずは次の3点から確認してみてはいかがでしょうか。
- 本人の意向と支援経過が、担当者以外にも伝わる記録になっているか
- 欠席時の連絡や関係機関との調整が、職員間で共有されているか
- 人員配置と業務負担を、実際の支援内容に沿って把握できているか
記録様式を増やす前に、現在の記録で何が分かり、何が不足しているかを確認することが出発点になります。
制度の動きを追いながら、日々の支援と運営の実態を整理する。その積み重ねが、改定への対応と、事業所内での支援の共有を進める土台になります。
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